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右手に萌えを、左手にネタを。

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ふるえる声

すごいねむい…。
なんとなく思いついたのでリハビリがてら。
ひかりじゃないよ。↓
***


「―――何をそんな真剣にお願いしたんだ?」

 固く目を閉じて、その手の平を丁寧に重ねて、黙々と祈るあかりを横目に見たヒカルは興味本位でそう訊いた。
 目の前を白い吐息が散っていく。
 深まった冬は容赦なく、この身に寒さを感じさせる。

「な い しょ。
 言ったら効果なくなっちゃうかもしれないでしょ?」

 お約束のように立てた人差し指を唇に当てて、あかりが笑う。
 隠すようなことではない。けれど、敢えて言うようなことでもない。それはあかりがいつも心の奥で思っていることで、きっとヒカルも知っていることだから。
 それでもそうしてはぐらかすのは、叶って欲しい気持ちが半分と、改めて言葉にするのが恥ずかしい、という気持ちが半分。

「そんなもんかねー」
「そうだよ」

 手袋を嵌めた手を口元に、あかりが小さく笑い声を立てる。吹き付ける風は刃物のようだけど、穏やかな気持ちがあふれていく。
 けれど同時に。
 足りない欠片は、どれだけの時間を重ねても足りないままで。

「……でも」
「え?」
「―――いや、なんでもない」

 でも、あかり。
 言葉にしなければ叶うのなら、俺はどれだけだって心だけで祈るのに。

 ヒカルはポケットの中で握る手の平に力をこめる。


 そうして今はもう、誰にも届かない声で一度だけ、彼の名を小さく呼んだ。




====
女々しいヒカル。笑。
ちなみに「声」を変換してたら「恋え」ともでた。ってことはあかり→ヒカル→佐為ってことですねワァオ!初フォモ!(笑) ※嘘です日常のつもりです。
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