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右手に萌えを、左手にネタを。

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どんな奇跡も触れられないから

久々に自分の中でヒットしたのでご紹介。
漫画を選り好みしない人なら是非読んで欲しいと思うお話です。

あさっての方向 1 (1) / 山田J太


決して過去には戻れない。
決して未来には飛んで行けない。
それでも希う。
ネタ自体は良くあるけれど、このお話ですごいと思ったのが感覚がどこまでもクリアでリアル。


ファンタジー、特にこの辺(エニクス系とか言わば同人系、ゲーム系)の漫画でよくあるのは、ネタもテーマも胸にくるけどどこかリアリティが無いんだよね。それはどこまでも物語でしかない。ディスプレイ越しに観ているような、ゲーム感覚。時に心を痛めるけれど、やっぱり何処か作り物なところがあって。あの辺が一般受けしない理由の1つに、それがあるんじゃないかと私は個人的に思ってますが。それを私は「嘘くさい」とか良く言うんですけど(笑)体温を感じないような感覚、かなぁ。

ストーリーは大人になりたいと思う少女と、子供の頃に戻れたらと思う女性。手に入れてしまった願い。それから少女の兄と、少女の同級生。
そこまでで1巻なので、話については紹介のしようが無いんですが(笑)、1冊もかけて展開されていく緩やかさに苛立ちを覚えることもない、一つ一つが丁寧なお話の作りがすごいと思う。
淡々とした雰囲気の中に、それでも揺らぐ感情がいくつも在って、静かに心に積もってくるような不思議な話です。

また上手いと思うのが、同級生の存在。不思議なお話の中で、ホッと一息つかせる存在がこのお話に小さく強弱をつけてる。彼がたぶん読者に一番近い立場なんじゃないかと思った。すごい愛しい(笑)そんなまっすぐな彼の気持ちと、複雑な彼や彼女の気持ちと、交錯するベクトルを読むたびに違う目線で感じられる。

まぁ読んでみれば分かるよ!としか言えないんですが(笑)
センスが良いんだと思う。物書きとして尊敬する。つか私この人知ったのデジのアンソロなんですが(笑)、そっちはギャグなんだけどそこでもそのセンスが好きだったのね。だから信じて買ったんですが、俺万歳と思いました(笑)面白い、というより良作。その方が私の感想としてぴったりきます。

人によって合う合わないはあると思いますが(趣味の問題だし)(笑)、いつもと違うお話を読んでみたい、と思うならオススメです。
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